055 むずむず脚症候群 84歳男性
[症例] 84歳男性
[主訴] むずむず脚症候群
[東洋医学治療開始日] 10月
[現病歴] 不眠症、胃潰瘍を加療されていた方。精神科では神経症圏の可能性も検討されていた。不眠症加療目的の精神科受診時に、TVでみたドーパミン作動薬が自分にぴったりだと処方希望あり。
[他症状] 寝るとき、足が熱をもつのが気になる。それが不眠の原因になっているわけではないとおもう。
[既往歴] 慢性腎不全
[内服] プロトンポンプ阻害薬、ミヤリ散、抗精神病薬(ペルフェナジン)、脂質代謝改)薬(ポリエンホスファチジルコリン)、ベンゾジアゼピン系抗不安薬・睡眠薬(4種類)、
[現症] 身長高い、体格がっちりとしている
[検査] 腎不全(BUN 54、Cre 2.36、Hb 9.3)
[漢方所見]
(望診) しっかりとしたスーツ姿
[判断と処方]
慢性腎不全あり、ドーパミン作動薬はリスクが高かった。
東洋医学的に治療することとし、むずむず脚症候群に対し八味地黄丸内服開始した。
[経過]
2週間後、「足がほてるのはよくなりました。あれは効きますね」
「今困ることは特にありません。若干寝つきがわるいかなと思うが生活習慣で調整する」
(感想)
慢性腎不全とむずむず脚症候群を同時にもっていたため八味地黄丸を使用したところ著効した症例。精神科ではさまざまな症状をいつも訴えて神経症圏も疑われていたがすべてすっきりと落ち着いたのが印象的だった。